緑内障・子どもの目・眼精疲労なら横浜の東戸塚田園眼科クリニック。

東戸塚田園眼科クリニック
  • 045-820-3813
  • 横浜市戸塚区品濃町513-7

田園通信

2023年12月10日 [眼科 東戸塚]

【目の病気】マイボーム腺機能不全

東戸塚田園眼科クリニックです。

今回の記事では、ドライアイと脂(あぶら)についてお話しさせていただきます。
ドライアイは、涙不足が原因で乾くのでは?」と思う方も多いかと思います。
しかしながら、ドライアイの原因の80%は、「目の表面の脂不足」と近年では言われるようになっています。

脂は、身体を覆う皮膚でも重要で、皮脂腺が脂を常に皮膚表面に供給して、
皮膚を覆い、皮膚を乾燥から守っています。
目も全く同じ仕組みになります。
目の角膜は、皮膚より乾燥に弱く、涙で角膜を覆っていますが、
すぐに蒸発してしまうのが問題です。
そこで、まぶたにあるマイボーム腺という、
細い管から透明なさらさらした脂が常に分泌されて、
涙の膜の上に油膜を作り、涙の蒸発を防いでいます。目の保湿効果と言えます。

ところが、この大切なマイボーム腺の働きが、年齢やライフスタイルにより低下して、
脂の供給がうまくいかず、涙の蒸発が亢進してドライアイになってしまう人が増えています。
これを、マイボーム腺機能不全(Meibomian Gland Dysfunction;MGD)と言います。

マイボーム腺の出口が完全に詰まると霰粒腫になりますが、
MGDでは、完全に詰まるのではなく、滞ってしまう状態です。

ではなぜMGDが起きるかと言いますと、加齢の影響が大きいですが、
最近はライフスタイルの影響も看過できません。

〜MGDの原因〜
・加齢
・コンタクトレンズ(特に、2Wソフトコンタクト)
・慢性炎症染
・動物性の脂肪の摂りすぎ
・アイメイク
・全身疾患(糖尿病、脂質代謝異常、高血圧、甲状腺機能亢進症など)


MGDはドライアイを始めとして、色々な目の周りの不快感を起こしますので、
改善したいところでございます。
MGDが即座に治る目薬があると嬉しいのですが、
残念ながら、現在は効果のある薬はありません。
MGDを改善する第一の方法は、次の2つの眼の周りのケアです。

〜MGDを改善するケア(マイボケア)〜
1.眼瞼部の温罨法:
目をアイマスクで1日に20分ほど温めます。
マイボーム腺のなかで滞っていた脂の温度が上がり、流れが改善します。
2.眼瞼清拭:
眼瞼、時にまつげの付け根付近を、目の専用の液体石鹸で清潔に保ちます。

これは、MGDは、目の表面の常在菌の影響が大きいと考えられているからです。
常在菌は、無くなることはありませんが、ケアにより増えないようにすることが大切です。

そして、ドライアイになっていたら、ドライアイの点眼治療を行います。

MGDは、ご高齢になるほど起きやすいですが、
過度のアイメイク、コンタクトの不適切使用、不適切なマツエク、
偏った食生活などから、若年者でも増加傾向にあります。

マイボーム腺の健康状態が気になる方や、
マイボーム腺のケアについて詳しく知りたい方は、早めに眼科を受診しましょう。

診察のご案内
設備のご紹介
初めてご来院の方へ
ご予約はこちら

PageTop