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田園通信

[眼科 東戸塚]

2025年10月06日

【緑内障シリーズ8】緑内障の治療で何より重要な視野検査:その役割は?

東戸塚田園眼科です。今回は、緑内障の治療に欠かせない視野のお話しです。視野検査を受けた方はお分かりだと思いますが、約10〜15分の間は、顔はじっと動かせず、一点を見つめ続けなければならないため、辛い検査です。「医師が指示するから我慢して受けているけど、本当なら受けたくない---」なんて気持ちになる人もいるでしょう。しかし、この視野検査、視野検査なしに緑内障の治療を成功させるのは難しい、と言っても過言ではないほど、重要な検査です。なぜかをお伝えし、視野検査に積極的に臨んでいただけることを願います。


視野検査とは?

視野検査には、静的視野検査動的視野検査がありますが、緑内障で主に使用されるのは、静的視野検査です。
静的視野検査は、ドーム状のスクリーンのいたる場所に、大小さまざまな丸い光がひとつずつ点いては、消えます。患者さんは、スクリーンのど真ん中を見つめて、視界に光が見えたら手に持ったボタンを押します。
静的視野検査は、決められた範囲の視野の総量や視野のどの部位がどの程度に低下しているか(視野進行のパターン)がわかります。視野検査は、緑内障であるという診断に用いますが、それ以上に治療方針を決めるために重要な指標になっています。

視視野検査で治療の強さを決めていく

医師は、眼圧と視野検査の結果を見て治療の強さを決めていきます。緑内障の治療は、原因が明らかなタイプの緑内障の場合は、原因解除が第1選択治療ですが、それ以外は、点眼治療から始まります。治療の強さとは、用いる点眼の種類です。必要に応じて、緑内障手術を行い、治療を強化することもあります。「治療開始時」と「治療中」にわけて見ていきましょう。

●治療開始時
視野障害が軽度な場合は、まず緑内障点眼1剤で始める場合が多いです。しかし、視野障害が重い場合は、状態に応じて2種類以上の点眼を用いたり、必要に応じて緑内障手術を行う場合が多いです。視野障害が重いとは、視野総量の残りが少ない場合や、視野障害の場所が中心に近い場合を指します。こうした視野の状態と眼圧の2つの指標を検討して、治療開始時の治療の強さをきめていきます。

●治療中
治療が軌道に乗ったら、医師は定期的に視野検査を行い、進行のスピードをみていきます。その目的は、今行っている治療の強さが、十分かどうかを確認することにあります。不十分と判断したら、点眼の種類を増やしたり、手術を組み合わせたりします。主に次の2つに注目します。

@視野総量が減るスピード:視野は島や山に例えられることがあります。視野にはボリュームがあることをイメージしてもらうためです、緑内障とは、島を例にとるなら、視野という島の側壁が削られていく病気です。治療が不十分だと、生きている間に島が無くなるかもしれません。定期的に行う視野検査から、視野の島が、何歳まで残るか?あるいは、80歳の時に視野の島はどれくらい残っているか?という具体的な予測(進行予測)を行い、今の治療のままでよいのか、強めるべきかと判断します。ただ、この進行スピード予測には視野検査の回数が、最低でも7回〜10回くらい必要で、数年かけて判断します。

A視野進行のパターン:視野は、欠ける場所により、生活への影響が異なります。視野障害が、中心に近いほど影響は大きいです。上よりは下の方が影響は大きいと言えます。進行スピードだけではなく、視野障害が中心近くに向かって進んでいるかどうかという進行のパターンにも着目して治療の強さを調整します。

長期的な視野データが未来を救う

眼科クリニックで受ける視野検査のデータは、患者さんのものです。長期になるほど視野データの治療における価値は増します。ですので、クリニックを変えるときは、必ず視野データのコピーをもらい保管しましょう。検査が正確であるほど、医師の判断も正解に近づきます。ですので、前の日は十分睡眠をとり、深酒は止め、集中できる体調で臨んでいただきたいと思います。

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