緑内障になっても、初期の状態では異常に気づかないことが多いです。
次第に視野が欠けていっても、症状に気づかない方も多いです。緑内障は視野を徐々に失っていく病気で、そのまま放置すると視野がなくなり失明となります。
ご友人は40代とのことですが、40歳以上の20人に1人の割合で緑内障を発症しているのが現実です。
緑内障にも種類はあって、緑内障患者の7割は「正常眼圧緑内障」で、残りの3割が眼圧の高くなるタイプの緑内障で、何種類かに分かれています。
正常眼圧緑内障の場合は、初期の段階では自覚症状が現れません。眼圧は正常ですが、何年もかけて視野が徐々に欠けていきます。
厄介なのは、視野が欠けていても気づきにくいことで、人間には見えない部分を自然にまかない錯覚してしまう性質があるため、人によっては片目が失明寸前の状態まで気づかず眼科を検診する方もおられるようです。
ただし、40代以上の20人に1人の割合で発症することから、人間ドックではスクリーニングの対象になるケースがほとんどであるため、きちんと検診を受けていれば発見が遅れることはありません。
種類がいろいろある眼圧が高くなるタイプの緑内障には急性タイプがあって、眼圧が突然高くなり、場合によっては1日で失明することもあります。
この場合は眼の奥に激しい痛みが出て、頭痛や吐き気を催すこともあります。そのため、最初は内科を受診してから眼科に紹介されてくることもあります。
急性タイプの緑内障は、レーザー治療などの早期の対策が必要になるため、眼に強い痛みが生じた場合は、内科ではなくすぐに眼科を受診しましょう。一刻を争うため、夜遅くても遠慮せずに救急車を呼びましょう。
緑内障は、眼の奥にある視神経が障害されることにより、視野が狭くなる病気であることは分かっています。眼圧が上昇し神経が障害されたり、視神経が繊細だったりすることが原因と考えられています。
免疫の異常や血流の量、遺伝、強度の近視、生活習慣、薬による副作用なども考えられますが、正確な原因は今のところ解明されていないのが現実です。
40代以下は発症しないのか？という疑問を持つ方も少なくないようですが、割合は激減しますが、20代、30代でも緑内障になる方はいて、その場合の発症原因も定かになっていません。
若い世代だと薬の副作用が一つの大きな原因と考えられますが、慢性的に進行するものもあるため、とにかく眼に当然痛みなどの症状が出た場合は、すぐに眼科で診断してもらうことが重要です。
緑内障は糖尿病と同じく、一度発症してしまうと改善したり再生させたりすることは今の医学ではできません。そのため、いかに早めに発見して治療を開始するかが大きな鍵となります。
自分がまだ若いから大丈夫だと過信しないで、眼にいつもと違う症状が出たら躊躇しないですぐに眼科に行って診てもらうことが最善策です。
このように、緑内障になる原因はまだ明確ではないため、有効な予防策もないわけですが、どのような病気にも当てはまる、規則正しい生活を送ることが大事なことは間違いありません。
糖尿病予備軍であればなおさらで、暴飲暴食は避けて適度な運動を普段の生活に取り入れることをおすすめします。激しく体を動かす必要はありませんが、意識的に歩く距離を長くしたり、ジムに通ったりすることなどが、緑内障の予防にも役立つことが予想されます。
ストレスを溜めないことも、あらゆる病気の予防につながります。
仕事で嫌なことがある場合は、気分転換できる趣味を持ったり、自分の好きなことを休みの日に楽しんだりしてストレスを発散させましょう。
緑内障は自覚症状が出にくい病気ですが、早期発見ができるように自分から進んで人間ドックを受けてみることも、効果的な予防法と言えます。人間ドックに行く時間がない方は、定期的に眼科を受診することをおすすめします。